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2005年07月20日

「卒業の朝」(The Emperor's Club)

「映画のなかの このシーン、このフレーズ」(13)
「卒業の朝」(The Emperor's Club)

アメリカの小説家イーサン・ケイニン原作の短編「宮殿泥棒」を映画化した「卒業の朝」(The Emperor's Club 2002年 監督:マイケル・ホフマン 脚本:ニ−ル・トルキン)。
ワシントンDCからやや離れたバージニアにある寄宿制の聖べネディクト校で、古代ローマ史を教えるウィリアム・ハンダート(ケビン・クライン)とその生徒たちの日常と数十年後の顛末を描きます。映画の最初にハンダートはこう語ります。

A man's character is his fate.
「人格は宿命である」

HUNDERT: A man's character is his fate. And as a student of history, I find this hard to refute. For most of us, our stories can be written long before we die. There are exceptions among the great men of history, but they are rare. And I am not one of them...I am a teacher. I'm simply that. I taught for 34 years.   

「人格は宿命である。歴史を学んでも、この言葉に反論することはむずかしい。我々のほとんどは、その一生を前もって予想することはできる。歴史上の偉人に例外はあるが、それはまれである。私は偉人ではないが。単なる一介の教師だ。34年間、教鞭をとっただけの」

「人格は宿命である」はへラクレイトスの言葉。何度つまずいても教師は望みを捨てない、教育には人を変える力がある、を信じるハンダート。彼の人生は学校そのものであり、教え子にとって先生とは人生を導く光であるという信念です。そこへ、ひとりの生徒セジウィック・ベル(エミール・ハーシュ)が現れます。ベルは13歳、勉強はしない、いたずらはするという強烈な個性を持ち主で、ほかの生徒の前で平然と教師を侮辱したり、禁止されていることを平気でやってのけるという問題児でした。二人の会話です。

I don't know what you think you're doing at St. Benedict's.
「きみが聖べネディクトでどういうつもりでやっているのか知らないが」

HUNDERT: Mr. Bell...I don't know what you think you're doing at St. Benedict's, but this is unacceptable work. You must apply yourself...
SEDGEWICK: You're not married, are you, sir...
HUNDERT: No, I am not.
SEDGEWICK: That's why you like putting us all in togas, right?

「ベル君、きみが聖べネディクトでどういうつもりでやっているのか知らないが、到底受け入れることではない。態度を改めないと、、、」
「先生は独身ですよね?」
「独身だ」
「だから、ぼくたち全員にト−ガを着させるんですね」

・togas =ト−ガ(古代ローマの服装)

ハンダートは個人的にセジウィックに説教をしましたが、この差し迫った状況にもかかわらず、セジウィックにとっては何の影響をも与えません。思いあまったハンダートは父親のベル上院議員に訴えることにしました。ワシントン郊外の議員事務所を訪れたハンダートは、父親に向かって、セジウィックが勉強に身が入らないことを説明します。

You're not gonna mold my boy...Your job is to teach my son.
「きみは息子の人格形成はするのではない。きみの仕事は教えることだ」

HUNDERT: Sir, it's my job to mold your son's character, I think if...
SENATOR: Mold it? Jesus, God in heaven, son, you're not gonna mold my boy...Your job is to teach my son. To teach him his times tables, to teach him why the world is round, to teach him who killed who, and when, and where. That is your job. Yes, sir...will not mold my son. I will mold him.

・Jesus, God in heaven, son, = (お若い方、そうではありませんよ)

「私の仕事はご子息の人格を形成することでありまして、、、」
「人格形成だって?それは違う。きみは息子の人格形成はするのではない。きみの仕事は教えることだ。掛け算を教えて、なぜ地球が丸く、誰が誰をいつ、どこで、殺したかを教える。それがきみの仕事だ。人格形成じゃない。人格形成はわたしの仕事だ」

 ハンダートにとって、この意見は意外なもので、当惑せざると得ませんでした。しかし、父親の忠告もあり、このあと、セジウィックは日増しに勉強に熱中するようになり、学期の終わりを飾る「ジュリアス・シーザ−・コンテスト」へ進出するほどの成績を挙げるほどになりました。これは全校生徒や両親の前で、候補者が古代ローマに関する質問に答え、優勝者の名前は永遠に保存されるという聖べネディクト校の恒例の行事です。
 ところが、そのコンテストのとき、思いもかけぬ出来事があり、ハンダートの使命感、寛容さ、忍耐さが大きく揺さぶられることになりました。
 それから25年経って、ハンダートはセジウィックと再会するのですが、、、

(原島一男 はらしま かずお)

初出:NHK英語教育番組テキスト「100語でスタート英会話」2004年4月号 
   日本放送出版協会
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